僕は辛い物が一切食べられないのでよく恥ずかしい思いをする。
どのくらいのレベルかと言えば、みんながピリ辛って言うものをとても野蛮な食べ物のように感じるし、辛いねーってみんなが思うならばそれはもう食べ物ではないし、具体的な食べ物で言えばカラムーチョとかも食べられないしカレーは甘口専門だしサイゼリアのペペロンチーノとかも遠慮したい。サイゼリアでいちばん安いのってペペロンチーノなんだよね。でも僕はそれが辛くて食べられないから、高校時代の部活帰り、みんながペペロンチーノを注文する中、それよりちょっと高いカルボナーラを頼む訳で、なんだか損した気分。部活帰りはサイゼリア、マック、松屋のような飯屋によく仲間と行っていて、僕が「牛丼屋のカレーって辛いよなー」って言って「えっ?」みたいなこともよくあったのです。
辛さっていうのは、主に追加的にぱらぱらと料理に投下されるものに付加されていることが多い訳です。要するに調味料、あるいは薬味、こういった類いのものはもう一切だめ。からし、七味、わさび、マスタード、タバスコ、ラー油、とうがらしなどなどあらゆる辛みがだめで、生のネギや大根などから感じる自然っぽい辛みもついでにダメ。だから僕は料理をプレーンな状態で食べたい。おでんにからしはいらないし、うどんに七味もネギもいらないし、餃子にラー油はいらないし、お寿司にわさびはいらないのです。
●
我が家には行きつけの回転寿司屋さんがあります。家の近所にあるチェーン店で、車線の多い国道沿いにある箱形の建物。駐車場が広く、休日はいつも賑わっているようです。そこまで頻度は高い方ではないけれども、ウチは外食と言えばその寿司屋みたいなところがあって、父や母や僕が車を運転しながら通っている訳です。そろそろ妹も免許が取れる年齢になってきたのでどきどきしてる。妹の運転って、考えると怖い感じもするのです。僕もあまり運転うまくないけどもね。
今日はそこへ行ってきました。行きは母、帰りは父の運転でした。僕は運転するのあまり好きじゃないので、わざと免許証を忘れていくという防御策に出ます。
回転寿司屋に行くと、僕はもちろんサビ抜きを注文する訳で、どういう訳か家族で僕だけが辛さに耐性がないので、僕の前にだけ「サビ抜き」と書かれたお皿が積み重なっていくのです。恥ずかしいような気もするけどもう慣れました。
そもそも僕は、元々わさびが入っていないような寿司ネタが好きなのです。僕は生の魚をちょっと遠慮したい気持ちがあって、煮たり焼いたりしてあるものは大好きなんだけれども、刺身があんまり好きくないのです。だから寿司屋行っても魚はあまり食べない、唯一魚で食べるのは、炙ってあるサーモン。なんだか子供っぽい味覚だと自分でも思っているけれども、ちゃんとサビ抜きで注文してしまっているので、もう今更何を恥ずかしがることがあるのだ! という感じで吹っ切れてはいます。
そんで炙りサーモン以外は何食ってますのん? それは納豆巻きです。
僕が一番好きな寿司ネタは納豆巻きなんです。何よりも納豆巻き。回転寿司屋に行ったら、僕は大体6~8皿くらい、その日のおなかの調子に合わせて食べるのだけれども、その少なくとも半分は納豆巻きなのです。
納豆巻きに関する思い出。幼稚園の時にお母さんがよく納豆巻きを作ってくれた。それ以来納豆巻きが大好き。おわり。
という訳で僕は納豆巻きが大好き。そして納豆巻きにはわさびが入ってない。だから嬉しい。ということです。
●
まあ僕は海苔も好きだし、辛くない巻物を好んで食べたりします。この日はなんか、海苔とご飯の関係が逆になっている、カリフォルニアロール的なものの中心にエビ天が挟まっているという代物が流れてきたので、取って食べてみました。
それで思ったのが、とにかく食べにくいということ。何が食べにくいかと言えば、普通海苔で巻いてあるものというのは、海苔が外側にあるから、最初に歯に当たるのが海苔。でもこの場合、ご飯が外側で海苔が内部にあるので、こうなんだか、海苔を迎える態勢が出来ていないままに海苔がやってきてしまって、うっぐぐぐとなるのです。これは僕が食べるのがへたくそなだけなのかも知れないけれども、とにかく口の中での海苔のあしらい方がかなり難しくて、もうどうしていいやらという感じになってしまいました。
とそのとき僕は昔のことを思い出しました。どれくらい昔かと言えば、お母さんに作ってもらった納豆巻きが大好きだったあのときくらい、具体的には僕が幼稚園のとき。
それくらいのとき、僕は海苔を食べるのがとにかく苦手だったのです。海苔を食べると、絶対上あごに海苔がくっついてしまって、それが気持ち悪くて、うえっとなってしまって、指をのどまで突っ込んで、上あごにぺたりとはりついた海苔を泣きながらはがしていました。このカリフォルニア的なやつは、そういうことになっちゃいそうな食べ物だったのです。
こういうことって、僕しかならないのだろうか。これはお子様メニュー的な欄に書いてあったので、子供が食べるの? と思うと僕は若干心配です。確かに見た目面白そうだしエビ天入ってておいしそうだけど、これ食べて、むかしの僕みたいになる子供はいないのだろうか。海苔を食べるのが苦手な子供って、それなりに多いと思うんだけどうどうかな。
と僕はそんなことを考えながらお茶を、お茶を、お茶を飲む飲む。近頃の僕はあたたかいお茶が大好き。でも海苔の扱いには気をつけてほしいと思う。お寿司業界の人。海苔って、存外に食べるの難しいよ。子供が食べるならなおさら、僕はそう思いますよ。それにしてもお茶はうまい。ほっとする。何はなくともお茶がのみたい。いやー、お茶ってとってもいいものですね。
●
こういう雰囲気のたべもの。海苔がご飯につつまれてふやけてるから、ぱりっとしないでぺたりと張り付いちゃうのよ。食べるときは気をつけてね。
